なかなか進捗してなかったBBQ Live 2ですが、ようやく皆様にお披露目できる日がやってきました。
この機材の存在を今回の記事で初めて知ったという方のために一応ご説明しておきます。
この機材のコンセプトはふたつ。
1、VestaxのHandy Traxを使った木製ポータブルDJセットの構築
2、アナログとScratch Live併用可能
これをもとに2012年の9月にプロトタイプとなる初代BBQ Liveを製作しました。
詳しくはコチラ。
で、その後試行錯誤を重ね、このほど改良版が完成したというわけです。
初代とどこが違う??
一台目をつくってみて我ながらなかなかよい出来だと思ったんですが、いくつかの現場で実際使ってもらうとそこそこディープなフィードバックがありました。
1、重い・・・・・・。
確かにポータブルという割に総重量が18kgを超えてましたから、これは何とかしようと思いました。
機材はどうにもなりませんから削るとしたら木材。
初代で使用した木材は一律19mmの厚さでした。
今回は11mmと17mmの二種類を使い分け、約4kgの減量に成功しました。
2、ミキサーの機能が物足りない・・・・・・。
初代はなんとなくVestaxで揃えたいという意図があってPMC03を使っていたんです。
ただ、これだとDJミキサーとして最低限の機能しかないので多少エフェクトが欲しいというニーズも当然出てきます。
サイズ的な制限もあるため、この要望に応えられるとしたらPioneerのDJM-400くらいしか思いつきませんでした。
設計に組み込んでみるとなんとかいけそう。
ミキサーの奥行きが増した分スペースが減ったので、ケーブル類をシンプルにまとめ、iPad置き場にしていたスペースについては別途考えることに。
というわけでこれもクリア。
3、スタート/ストップボタンが無い・・・・・・。
ポータブルのレコードプレーヤーってだいたいスタートストップボタンが無いんですよね。
アームを上げるとその時点でターンテーブルが回り出す仕組み。
そのためDJ中によくやる、Cueポイント確認したらそこで止めといてってことができないんですね。
確かにこれは不便だ、というわけでスイッチを付けました。
車の改造する方がよく使う、そのへんのホームセンターじゃ売ってないアイテムですが、なんとAmazonにありました。
Handy Traxを軽く分解しちょこちょこっといじってスイッチ付きに。
ちょっとヘンな位置にはなりましたが、まぁこれもクリア。
4、Scratch Liveのインターフェイスを通したくない・・・・・・。
Scratch Liveを使う時って、アナログもあのインターフェイスを通して使ってる事があると思いますが、アナログオンリーな人の中にはインターフェイスを通すことで起こる音質の劣化を嫌う人もいます。
そしてTechnicsなどの通常セットであれば劣化だけで済むのですが、Handy Traxからの信号をインターフェイスに通すとどういうわけかアナログ使用時のみ酷いノイズが出てしまいます。
そのため併用するにはDJ中にいちいちつなぎかえなければならない事態となりました。
そこでアナログに関してはインターフェイスを通さずに出力する仕様にできないか考え、あれこれやってみたところ、出来ました!
詳細は割愛させてもらいますが、もし気になったらメールでご連絡ください。
5、iPad置き場が無くなった・・・・・・。
これは前述のスペースの問題ですね。
以前はミキサーが小さかったのでミキサーの奥に23x12cmほどのスペースがあり、Serato Remotoを使うDJはここにiPadを置けたんです。
が、今回はその奥行きが12cmから5.6cmになってしまった。
さてどうするか。
これ今回の改良ポイントの中で地味~に難しく、何日か眠れないほど悩みました。
結果こんなふうにホゾを仕込むことであっさり解決。
角度調整に多少手間かかりましたが、まぁそのくらいでクリアしました。
7インチのコントロールヴァイナルが味気ないラベルだったので、こちらはPrismラベルにカスタマイズ。
時間なくて”Poison”のコピーで済ませちゃいましたが、いずれもう少し気の利いたやつを仕込もうと思います。
その他ちょっとした変更はあるにせよ、大きくはこんなところです。
金具類のマイナーチェンジも考えましたが、やっぱりこれが好きなんですよね。
Penn Fabrication社様には今回も大変お世話になりました。
この機材につきましては商品画像が手配出来次第商品ページに掲載し、受注生産というかたちで販売予定です。
詳しくはこちらまでお問い合わせください。